わたしのゆくえ3日目 原田和馬
*巷で噂のリレーブログ『わたしのゆくえ』。 担当Bの投稿が遅れ気味と噂の『わたしのゆくえ』。 三日目はそんな広報を引っ張ってくれるいなきよこと原田和馬。
テーマは「高校時代」。良い文章が届いたので、あえて画像少なめでお送りします。
草木は色付き、秋晴れの行楽日和が続く今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
皆様こんにちは。今公演宣伝美術と広報を担当いたします、原田でございます。
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本日はリレーブログ「わたしのゆくえ」にてお目にかかります。
さて、今公演リレーブログは「わたしのゆくえ」となっておりますが、
こちら元々は私が言い出した企画なのです。
当初「ゆくえ」の解釈は、抽象論でも具体的な何かでも良いということにしておりました。
そして一部団員の最近よく通っているカレー屋の紹介でも聞けたらと思っていたのですが、ここまでお二人とも真面目な回答で言い出しっぺは恐縮しきりです。
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私はと言いますと昔から不真面目な性格でして、
高校生のころは1度授業をサボってふらりと放浪に出たことがあります。
当時高校2年生、3月のお話です。
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その日はいつも通りに家を出て、いつもの遅刻ギリギリに学校に駆け込める準急に揺られながら一宮駅へ向かっていました。
しかし外を見ると穏やかな春の日差し。
そして時は3月、この時期はかの有名な「青春18きっぷ」の使用期間でした。
偶然翌週に控えていたお出かけのために18きっぷを持っていた不真面目な高校2年生は、名鉄の改札を抜けてこう思うのです。
「そうだ、京都、行こう。」
かくしてすぐ隣のJRの改札を抜け、学校の先生には風邪だと嘘をつき、普通列車に飛び乗って私の旅は始まりました。そして2時間後、京阪鴨東線の終着駅、出町柳駅に降り立ったのです。
その後は出町柳の駅を出て東の丘を上り、立て看板が賑やかな百万遍あたりをふらふらと放浪していました。
学ランの上にコートを羽織っただけの姿でこんなところを歩いて良いのだろうかと当時は思いましたが、春休みの大学には誰も奇異の目を向ける人はいませんでした。
オープンキャンパスも何もやっていない静かな大学を、時々すれ違う大学生と思しき人の目を気にしながら歩きます。
森見登美彦を片手に高校をサボって歩く大学は、高校2年生の少年には不思議な空気に包まれていました。
高校までのように狭い空間に人が押し込められるのでなく、人よりも緑が目立ち、木漏れ日が柔らかい、自由の風が吹く場所。
いつかここで学ぶ日が来るのだろうか。
1年後の自分のゆくえに思いを馳せて、その日は京都を後にしたのでした。
そして私は、1年後の受験で、ものの見事に京大に落ちたのです。
これが本当の「オチ」のある話。
………。
お後がよろしいようで。
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鴨川の河川敷で3月の雪の降る中ひとり涙を流し、
流し流され気付けばコギトに来ていた私もはや4年目。
着々と引退が近づく中、
今回も自分の仕事に真面目に取り組んで参ります。
ということで、本日のお相手は原田でした。
リレーブログ「わたしのゆくえ」、次回もお楽しみに。
*原田和馬<宣伝美術・広報> 声に出して読みたい「東京外国語大学国際社会学部国際社会学科フランス語専攻四年生」
2014年度1年生公演『自尊心マーチ』演出
2014年度卒業公演『皆既想蝕』照明
2015年度新歓公演『スイレンは死なない』役者/『頑怠風』照明
2015年度7月公演『ワン』宣伝美術
2015年度卒業公演『うしろ姿のしぐれてゆくか』制作
2016年度新歓公演『蛸の葬式』宣伝美術
2016年度7月公演『さいたま、竜神ものがたり』制作・広報
2016年度夏企画「裏に描く』宣伝美術
2016年度一橋祭公演『水平線のキミ』舞台監督・宣伝美術
2016年度卒業公演『めぐりめぐりゆく、(残響)』宣伝美術
2017年度新歓公演『走れメロスのように』宣伝美術
2017年度7月公演『赤い泉のほとりの夢』広報
2017年度夏企画『ヂアロオグ』宣伝美術
四大学合同新人特別公演 広報/『ロボットと月と白』照明
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